地方議員の“介護と地域”活動報告
2023年12月活動報告
東京都北区区議会議員 佐藤司さん
▼区政での活動
・区議会で「減額認証者」問題を取り上げた。これは低所得高齢者が減額を申請した場合、介護保険料が安くなる制度。しかし、北区ではほとんど周知されておらず、昨年はわずか35人。9日間での申請では期間が短い。練馬区100人、板橋区200人、足立区400人に比べて圧倒的に少ない。
・北区には「財政調整基金」という貯金が約200億円、介護保険給付準備基金が約31億円あるので、そこから出すべきだ、と発言したが、「健康福祉委員会」「本会議」での採決は共産党と佐藤以外は否定。この問題で陳情した都営住宅に住むおばあちゃんは「愛がないんだね」と嘆いていた。
・介護事業所もやっているので介護報酬の低さは身に染みている。全国の半数以上の事業所が赤字。特に北区は他の区に比べて、要支援の訪問や通所サービスの介護報酬が低い。「来年度の要支援報酬を上げるように」と区長に要望している。
▼特別養護老人ホーム
・北区では来年後に定員150人の特養「王子みずほ」の計画がある。特養はすでに11ある。新設するなら入居費用が安い多床室を作ってくれと言っている。
▼「アクション”介護と地域”」で地方議員をつないで欲しい。
東京都中央区区議会議員 小坂和輝(小児科医)さん
▼高齢者が住みやすい街に
・中央区の歩道と車道の横断歩道の段差が2センチある。車椅子やベビーカーにはきつい。区は「目の不自由な方には重要な境界を示す段差だからできない」っていうのですが、目の不自由な方用に黄色のブロックを置けばいい。バリアフリーの街作り、出歩きたくなる仕掛けが必要なんです。
・もう一つ災害時に避難問題。重度の障害者や、ご高齢の方は要災害時避難行動要支援者。その方々の避難計画を作れって国は言っている。しかし、これは努力義務なので、区は努力してますって言う。そうじゃなくて、防災訓練などの災害時の備えが全くできてないんです。中央区には災害の時に避難させければいけない人が8000人いる。この方々をいかに避難させるか、誰が助けに入るかというところのちゃんと制度を作らなあかん。この辺はねちねちと予算決算特別委員会でどれだけ進みましたかというのを聞いています。
大和市市会議員 渡辺伸明さん
・策定中の第9期高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画について一般質問あり。
・具体的な質問項目は以下の通り、
1)市の総合事業の取組について
①9期計画における総合事業の現状と課題
②総合事業の受け皿である協議体設立の現状と今後の取組:11地区のうち現在は6地区、もうじき1地区増、他地区でも積極的に働きかけていくとの答弁。
③通所型サービスBの活動拠点数と今後の展開:拠点数は3だが、発掘・支援について調査研究するとの答弁。
2)介護サービスの既存施設、事業所の有効活用について
①9期計画における介護サービス基盤整備の方向性:遅れている8期計画分は進めるが、9期では特養は建設せず、現在の入居率は93%と答弁。
②有効活用のための市による空室把握・案内、事業者による取組み状況:事業者間では情報交換して調整している例もあると答弁。
③施設への入所・入居する高齢・低所得者への現在の補助制度
3)介護人材確保のための取組と今後の展開(級地で介護報酬が決まり、大和は5級地であるため周囲に比べて低く介護人材が逃げていく。級地は経済力で決まる。)
4)ロボット、」ICTなどテクノロジー活用への現在の取組と今後の展開
5)地域共生のため様々の主体の活用、連携、役割分担などの進め方
2023年4月統一地方選推薦当選者(9名)
2023年4月28日
ご報告(推薦候補 選挙結果)
2023年4月28日
今年4月の統一地方選の前、友人のノンフィクション作家の前田和男さん(76)らと任意団体「アクション“介護と地域”」を立ち上げ、同年代の仲間ら十数人が参加した。 統一選では東京、千葉、神奈川など12人の市・区議選の候補者と東京の保坂展人・世田谷区長に推薦状を出し、9人が当選した。 推薦した議員には「介護と地域」をテーマに地方議会で積極的に質疑してもらい、介護事業者や職員を支援していく。議員ネットワークを通じて情報を共有し、課題解決に向けたアクション・プログラムをつくることなどが目標だ。 「知り合いの国会議員たちに制度の問題点を聞いても、よく知らなかった。国会議員はあまりあてにならない」 今年7月に都内でシンポジウムを開き、保坂区長と4人の地方議員が各地の取り組みを発表した。
小さく生んで大きく育てようと、今般の統一地方選にむけ、本会に身近な皆様にご案内をしたところ、13人の方に推薦をうけていただき、以下の結果となりました。
荻原隆宏さん、横浜市議、前半戦で当選
保坂展人さん、世田谷区長 当選
江口友子さん、平塚市第2位当選
柳田あゆさん、藤沢市第2位当選
小坂和輝さん、中央区3当選
佐藤司さん、北区、中位当選
野口淳さん、千葉県市川市、中位当選
渡辺伸明さん、神奈川県大和市、下位当選
和賀井哲代さん、豊島区、20票弱で、次点惜敗
桜井夏来さん、武蔵野市、次次点惜敗
たたら正さん、香川県坂出市、落選
小林かやこさん、杉並区 次点
山名かなこさん、杉並区 当選
当選した方にはお祝いを申し上げると共に、当選が叶わなかった方には捲土重来をお祈りします。今後は、以下のアクションを展望しておりますので、いずれの方にも、引き続きご参加とご協力をお願いいたします。
1 本会の推薦を受けていただいた方たちと賛同人で集まりをもち、今後の展開について意見交換を行う(オンライン併用)
2、全国の地方議員にむけて、全国ネットワークを呼びかける。
3 その一環として、同僚の地方議員にたいして「介護と地域」についてアンケートを実施、マスコミに発信し、当該問題の社会化をはかる。
4 ネットワーク議員は、当該地方議会で「介護と地域」に関わる質疑を積極的に行ない、当該テーマの発信と浸透につとめる。また彼らの質疑や発信にたいしてアクション“介護と地域”応援団は情報提供などの支援を行なう。
5 上記ネットワークをつうじて、介護と地域に関する情報の交換・共有を行ない、そのなかから、介護に関わる「アクションプログラム」を策定する。
6 同上「アクションプログラム」を世代を超えた国民共通の課題として掲げ、地方議会で条例化・制度化し、さらには国レベルでの法制化・制度化をめざす。
「アクション“介護と地域”」(事務局長 前田和男)
2023年に推薦・応援した地方議員
2023年4月9日(前半選投票)4月23日(後半戦投票)
佐藤 司さんへの推薦状
推薦候補一覧 |
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候補者名 選挙区 所属・経歴 関連サイト |
佐藤 司 東京都北区 れいわ、新人 コチラ |
多田 羅正 香川県坂出市 無所属、新人 |
小坂 和輝 東京都中央区 小児科医、無所属、現職 コチラ |
柳田 あゆ 神奈川県藤沢市議 立憲、新人 コチラ |
江口 とも子 神奈川県平塚市議 無所属、現職 コチラ |
我賀井 哲代 東京都豊島区議 無所属。現職 コチラ |
桜井 夏来 東京都武蔵野市議 無所属、現職 コチラ |
小林 かつこ 東京都杉並区議 無所属、新人 コチラ |
渡辺 伸明 神奈川県大和市 コチラ |
保坂 展人 東京都世田谷区長 コチラ |
山名 かなこ 東京都杉並区議 れいわ、新人 コチラ |
萩原 隆宏 神奈川県横浜市議 立憲、現職、当選 コチラ |